映画と映像翻訳に魅せられて<3

鑑賞した映画と勉強になった翻訳を紹介!

ドリーム

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原題:Hidden Figures
出演者:タラジ・P・ヘンソン、オクタビア・スペンサー、ジャネール・モネイケビン・コスナーキルステン・ダンスト
監督:セオドア・メルフィ
原作:マーゴット・リー・シェッタリー
翻訳者:長尾絵衣子(字幕)
おすすめ度:★★★★★

 

<内容>
計算係(コンピューター)としてNASAに勤める3人の黒人女性(キャサリン、ドロシー、メアリー)はそれぞれ特別な才能を持つも、非白人に対する人種差別が原因でキャリアップを阻まれていた。それでも差別や偏見に立ち向かい、自らの使命を果たすべく才能を武器に国家一大プロジェクトへの貢献に奔走する。
 
<感想>
人種差別ほど無意味なことはない!
(ただし才能があればの話)
 
本作品はデリケートな人種差別問題を明るく、軽快に描いており、この問題についてあまり馴染みのない日本人でも、話が重いと感じることなく、R&Bの音楽に乗りながら楽しく見ることができます♪
 
この映画の見所は何と言っても、自分の「才能」を武器に人種差別に毅然と立ち向かう女性3人の誇り高い姿でしょう。
 
キャサリンには、子供の頃から授かった天才的な数学の才能
メアリーには、NASAの上司もが高く評価するエンジニアの才能
ドロシーには、折り紙つきのメカニックとプログラミングの才能
 
があり、3人ともイケイケの理系女子。
もう文系男子にはタマラない←
 
冒頭で、「なんだ。最初から天才という設定か。才能がものを言うあのNASAなら誰も差別しないだろ」と思っていたら、見事に差別主義者だらけでした。でもそんな環境の中でも物怖じすることなく、自分の能力で差別に立ち向かい、最終的には差別がいかに無意味かを周りの人々に次第に納得させるところが痛快です★
 
でもですね、才能ある人でもこんなに苦労するということは、普通の人々の差別による苦しみはどれほどだったか、少し頭と心を使えば容易に想像がつくと思います。
 
本作はエンタメ向けに創作されているため、現実とかけはなれた部分がかなりありますが、だからこそ想像力を働かせる機会を与えてくれる作品となっています。現実はこんな明るいはずがないと気づけるからこそ、当時の人種差別の歴史や差別主義者の心理について関心を呼び起こしてくれる映画です。
 
<勉強になった翻訳>
It's not a lot, but it's enough to help get you settled in
少額ですが、お引越しの足しに
You have to see what she becomes
可能性を伸ばしてあげて
Things are working fine as it is
今でも十分回ってる
Things move fast around here
ペースの速い部署なの
I have to be mommy and daddy
ママとパパの一人二役なの
How the hell we find ourselves in second place in a two man race?
なぜ我々は
この 一騎打ちに敗れた?