映画と映像翻訳に魅せられて<3

鑑賞した映画と勉強になった翻訳を紹介!

ジョーブラックをよろしく

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原題:Meet Joe Black
出演者:ブラッド・ピットアンソニー・ホプキンスクレア・フォーラニ
監督:マーティン・ブレスト
翻訳者:戸田奈津子(字幕)、小寺陽子(吹替)
おすすめ度:★☆☆☆☆


<内容>
大企業社長のパリッシュは、突然と謎の声を聞くようになった。
そんな時期に、彼のもとに謎の青年がやってきて、自分は死神だと名乗る。
パリッシュは、死の延期と引き替えに、死神に人間界を案内することとなったが、
よりによって自分の娘が死神に恋に落ちてしまう。
誰よりも娘の幸せを願うパリッシュは一体どんな死を迎えるのだろうか・・・。


<感想>

皮肉にも、人間は死に直面してから本当に大切なものに気づく!


死神を演じたブラピは当時35歳。
こんな美しい生物がこの世に生まれていいのだろうか。
悔しいけど、男性のぼくでもうっとりしてしまった。
ただ、いくらブラピが美しくとも映画の内容まで優れているとは限らない。
181分という長さの割には、大した展開も結末もなかった。
死神の目的も、二人の恋も、父親の最期も、全てにおいて中途半端。

 

「本物の愛」について含蓄のある言葉を前半でキメるも、後半は二人の男女に稲妻が落ちただけで、特に愛を育む場面はないし、
死神は、愛を知ってしまったというより、「人間の交わりにハマっただけじゃないのか?」と疑われてもおかしくないくらい最後の諦め方があっけないし、
アンソニー氏は、死期が迫っている中で娘たちにこれまで以上に愛情表現をしようと心がけるも、食事の回数を増やしただけで、特に父親らしいこともしていない。
うーん、書いているうちに気づいたのだが、この映画はテーマが絞られていないから全体的に中途半端になっている。キャストは豪華なのにもったいない(泣)

 

もちろん、面白い部分もある!

若造のブラピが大物俳優のホプキンス氏に生意気な口を何度もたたく場面は何度見ても面白いし、ブラピはビクビクしてたのか、それとも密かに楽しんでいたのかが物凄く気になる。
ちなみに、自分が日本に住んで2年ほどの頃(当時中学1年生)、先輩後輩という概念を知らなかったせいか日本語がまだおぼつかなったせいか、先輩のことを「お前」や「アイツ」呼ばわりしたらこっぴどく怒られた思い出は今でも覚えている。

 

<参考になった翻訳> 

I’m just trying to be agreeable
同調しただけ


Sorry to have stepped away for so long
This a friend of mine I asked to drop by
中座して すまない
招いた友人が現れたもので


I can’t escape you today
今日は よく会う日ね


It’s just a saying
言い回しだ
(死と税金と同様、今回の合併が逃れないこと)


Mr. bad news
縁起の悪い人がー


I don’t like what you are saying
言葉が過ぎる